DV-1の生みの親
ダイナベクター株式会社の富成次郎氏からの情報によりますと
【DV-1専用和製ラバーコーン】の試作が上がってきたようです!
結果次第では4日土曜日の発表試乗会に和製ラバーコーンを装備したDV-1にも試乗できるかもしれません。
以下、富成次郎氏からの和製ラバーコーン制作秘話です。
さていよいよDV-1最後の課題、和製ラバーコーンの試作品が明日届く予定。 ゴムの性質を変えてより細かな動きによって微細なショックを吸収するのが目的。 あのラバーコーンは入力に対する変位量がコイルスプリングのように一次直線を描く、という大発明です。 (通常のゴムスプリングは急速に立ち上がる二次曲線、いわゆるドン着きになる) ところがこれ、1950年代の天然ゴムのまま現在に至っていて、天然ゴム特有のダンパーが効いたような鈍感さが特徴。
クルマではOKだろうが、自転車には適さないと思ってます。 少なくともよく動くDV-1のフロント・サスとはバランスが悪い。 今回はウレタン・ゴムで作りますが、モ博士もウレタンを検討したことがあり、しかし
" 温度によってゴム硬度が変わる弱点があって使えない "
という結論だったようです。 駄菓子菓子(!)、21世紀のニッポンの専門企業(本社は神戸)に聞いてみたらマイナス10度~80度くらいまでは安定していると。 やはりウレタンゴムも長足の進歩を遂げているわけです。 クルマならまだしも、氷点下でサイクリングする人も居ないだろうし、猛暑日の気温だって50度どまり、全く問題ないでしょう。 こういうの作るとモ博士への冒涜だと言う人が居ます。 35年前の設計のモールトン自転車をいつまでも墨守していては時代に取り残されるだけで、 それはあの世で僕らを見ている博士だって望まないでしょう 設計者の意図をよく理解したうえで日々進化する工業技術を取り入れて改良していく、本来英国側がやるべきことを うちがやっているだけの話です。 わかりやすく言えばショックが入るとすぐに縮むのがウレタン、ゆっくり縮むのが天然ゴムです。(伸びるときもゆっくり) となると高周波で連続的に入るショックには対応しきれず、4サイクルエンジンにおける高回転のバルブ・サージングのように
『ゴムが縮みっぱなし=仕事しない』
という状況がこれまでのラバーコーンだったのです。 試乗が非常に楽しみです
結果がよければ4日の試乗会で乗って頂きます。
文:ダイナベクター株式会社 富成次郎
色々な意見があるとは思いますが、それはそれ、これはこれ。
モールトン博士亡き今、新しいチャレンジにワクワクさせてくれる富成次郎氏に目が離せません。
進化するDV-1の可能性、和製シルキーライドの完成がこれからも楽しみです。
DV-1 スラム電動モデル (※ 写真のモデルは和製ラバーコーンではありません)